3章 リモート組織構築のための移行プロセス

3章

リモート組織構築のための移行プロセス

  1. リモート組織に関する認識を改め明示する
  2. リモート責任者を任命する
  3. ハンドブックを制定する
  4. コミュニケーションガイドラインを明示する
  5. 経営陣のデフォルトをリモートにする
  6. リモート作業環境を整備する
  7. インフォーマルコミュニケーションを設計する

これらのプランを「すべて」実行することが推奨している。

リモート組織に関する認識を改め明示する

  • オフィスワークの代替や補助で捉えるとダメ
  • オフィスワークの補完的な要素として捉えると、「オフィスワーカーが主流派」「リモートワーカーが主流派」派閥ができてしまう
    • 両者に亀裂が入り、リモートワークの推進ができない
    • リモートワーカーのパフォーマンスも下がる
    • リモートワーカーが減少する、採用競争力の低下、負のスパイラル
  • リモートワーカーのパフォーマンスを最大化させるにはどうすれば良いかという発想の転換が必要
    • 物理的なオフィスを同期ミーティングや合宿のために活用
    • 小さい子供が家にいたり、リモートワークだと集中できない事業がある人の支援として物理的なオフィスを利用する

リモート責任者を任命する

  • DRI (Directly Responsible Individuals)
    • 最終責任者誰かを明確にする
    • 必要な意思決定権も与えられる
    • リモート責任者を DRI として任命し、十分な責任と権限を持たせなくてはいけない
  • 双方が意見を述べる責任を果たした上で責任者が決定したことであれば、それ以外のメンバーは賛否を問わず全員が決定を尊重してコミットし、全力で支援します。そうしたメンバーのコミットメントに対して、責任者は結果によって応えるのです。
  • 必要なスキル
    • GitLabで公開している

ハンドブックを制定する

  • Handbook First
    • あらゆる情報をハンドブックに集約している
    • いわばその会社の法律
  • ドキュメント化すると本質的にスピードを向上させる取り組みになる
    • 一人一人に説明しなくてもそれみてねで共有できる
  • 心理的安全性を高め、従業員の自律的な行動を促すことにつながる
    • ハンドブックの基準を満たしていれば攻撃的な振る舞いをされる心配がない
    • 安心して新たな挑戦ができる
  • いつでも誰でも参照できるようにアクセスしやすい場所に設置している必要がある
    • 従業員全員が見られなくては意味がない
    • Wikiで作成することは将来の構造を大きく変更することが困難であるため推奨されていない
  • ハンドブックの更新は従業員が提案はできるが、マージするのはDRIが行う

コミュニケーションガイドラインを明示する

  • GitLab Communication

  • ガイドラインの他

    • 非同期のコミュニケーションが3度発生したら同期のミーティングを推奨
    • 会議の前に議事録をカレンダーに添付してアジェンダを事前に共有しておく
  • ツールの種類は最低限に抑える
    • GitLabでは Zoomを必ず録画する
    • 会議が参加できなかったメンバーもあらかじめ確認できるようしている
    • カレンダーにはアジェンダや論点を会議前に整理し、全員が一通り目を通した上で会議に臨むようにしている
    • 議事録はリアルタイムで更新して、参加でできないメンバーがいつでも確認できるようにしておく

経営陣のデフォルトをリモートにする

  • 必ず実践してほしいこと、経営者や上級管理所を強制的にリモート化すること
    • 会社が本気でリモート組織を目指す覚悟があること
    • 必要な情報を収集する過程で問題に気づく
    • コミュニケーションに関する課題も見えてくる

リモート作業環境を整備する

  • 必要な備品をオンライン会議中に違和感を抱かない標準的な水準で用意する
    • パソコン、マイク、カメラ、イヤホン、モニター
  • 家庭内で作業する場合は家族の理解が必要
  • オンライン通話中に家族が映り込むことは歓迎
    • 重要員同士の親密さを生み出したり、自己開示に繋がる

インフォーマルコミュニケーションを設計する

  • GitLab では
    • コーヒーチャット
    • slack チャンネルで趣味活動
    • 同僚同士が集まって旅行できる制度
  • 重要な目的
    • インフォーマルコミュニケーションが従業員のパフォーマンスを上げるため
      • チームメイトやリーダーから見てパフォーマンスを発揮している新入社員に対しては「社会的効果関係」が影響している
      • 社会的交換関係とは、人間が社会の中で「金銭」などの有形のものや、「尊敬」「愛情」「承認」「共感」「愉快」などの無形の資源を交換し合っている関係
      • インフォーマルコミュニケーションによって、チームメイト間に共感や愛情、楽しい感情、尊重されている感情を交換させることで高いパフォーマンスに繋がる
    • メンタルヘルスの問題を避けるためにインフォーマルコミュニケーションが重要な役割を果たすため
      • 社会的孤立・孤独感
      • 孤独は体調にも影響を及ぼす、脳が「報酬が足りていない」ことをアピールしている
      • 人と会わずに家から一歩も出ないような生活を続けていると、体調を崩す
      • belonging:チームや組織に対して自分の居場所であると感じる感覚